| イラク難民からのニーズは多岐にわたると考えられるが、主なニーズは以下のように分類できよう。 |
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1. 教育分野 |
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シリア政府は、イラク難民に対して学校の門戸を開いてはいるものの、地域によっては学校がシリア人の児童・生徒だけでも飽和状態にあり、受入れ拒否に遭遇しているイラク難民も少なくない。ダマスカスにおいては、平均で一教室に46名の児童・生徒が学習しており、60名に達する学校もあるようだ。経済的な困難に直面している親は、制服、文房具、昼食代、通学バス代を支払えないという理由で子どもの通学を断念している。さらに貧困に苦しむ家庭では、子どもに仕事をさせるため、学校には行かせない。また、国境まで赴いて滞在許可の更新ができない非常に貧しい層は、違法滞在の発覚を恐れ、子どもを学校に登録しないケースも多い。
教育分野のニーズとしては、1. 学校の建設、修復、教室の増築、図書室の拡充、2. 制服、文房具等の物資支援、3. 貧困家庭に対する現金支援等が考えられる。 |
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2. 医療分野 |
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仕事に就くことができず、家族・親戚の援助や貯金の切り崩しに頼るイラク難民にとって、医療費の負担は大きな問題となる。また、イラク難民を受け入れるシリア側では、薬品の不足に苦しんでいる。また、医療器具の整備も課題である。赤新月社がUNHCRとの協力のもと、各国からの難民向けクリニックおよびイラク難民が20%の医療費負担で治療を受けられるクリニックを運営しているが、数や地域が限られている。
医療分野のニーズとしては、1. 薬品・医療器具の支給、2. 病院・クリニックの建設・運営、3. 病院・クリニックの修復、4. 看護師のトレーニングが挙げられる。 |
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3. 水・衛生分野 |
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シリアでは、十分に水が確保できない状況にあり、断水が起こることもある。このようななか、JICAは節水に関する事業を展開している。イラク難民の増加によって、水の需要が増し、水不足の問題が拡大する可能性がある。UNHCRによると、給水設備の整備については政府が直接実施することが予定されており、UNHCRが関与しない唯一の分野である。しかし、一方で赤新月社は、水道施設が整っていない地域での給水車による給水事業、給水設備の建設における国際機関の協力を望んでいる。 衛生分野については、石鹸、歯ブラシ、タオルなどの衛生キットの配布がニーズとして考えられるだろう。 |
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4. 心理ケア分野 |
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アラブの人びとは、家族・親戚および友人との関係が密であるため、一般的に心理カウンセラーはあまり必要としないようではある。しかし、死を目の当たりにしてきており、また、経済的、社会的にさまざまな問題を抱えるイラク難民には心理ケアが重要な課題となっている。コミュニティ・センターにおけるレクリエーションおよびカウンセリングを通した心理ケアがUNICEFおよび赤新月社により計画されている。 |
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5. NFI配布 |
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家族・親戚などの家に身を寄せ、大勢で一つのアパートに住んでいるイラク難民が多くいるが、経済的余裕がないなかで、毛布、マットレス、台所用品等の生活を始めるための必需品が入手できないケースも見られよう。上記のような生活必需品の支給がニーズとして挙げられる。 |
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6. 食料分野 |
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イラク国内の治安が悪化の一途を辿るにつれて、貧困層のイラク人がシリアに移動してきており、また、過去にイラクから避難してきた中流家庭のイラク難民も貯蓄が底をつき始めている。このような家庭においては、基本的な食料である米、豆、食用油、砂糖なども十分に購入できない状態にある。WFPは食料に対するニーズに対応すべく、食料セットの支給を1ヶ月毎に実施している。基本的食料に対するニーズは高いと考えられるが、配布作業の実施団体は赤新月社に限定されている。 |
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