PWJ
Peace Winds Japan


緊急支援事業計画書


緊急支援事業計画書

申請年月日 2005年12月16日 申請番号 2005−
プロジェクト名 パキスタン・ムザファラバード市におけるキャンプジャパン自治補完業務
実施事業名  
実施団体名 特定非営利活動法人ピース ウィンズ・ジャパン
事業対象地状況 【個別事業地毎被災者総数】
2005年10月8日朝、襲った巨大地震により、震源に近いムザファラバード地区では死傷者約6万人、全半壊を合わせると14万軒近い家屋が損傷を受ける甚大な被害を与える災害となった。今後、本格的な冬の到来とともに、山間部に残った被災者に支援の遅れから餓死や凍死など、更なる被害が出る恐れが出ている。さらに、自然発生キャンプ(Spontaneous Camp)においては混雑と生活環境の悪化から感染症やその他の疾病が大量に発生する懸念がある。
国連Humanitarian Information Centre Pakistan(HICP)、実現可能性調査団中間報告書、現地政府、国連機関、NGOなど関係者からの聞き取りから
【被災者居住のための公共施設(インフラ)整備状況】
Azad Jam Kasimir(AJK)州政府の州都ムザファラバード市内の州政府庁舎は地震により壊滅的被害を受け行政機能がマヒしている。市内は比較的被災の少ない地域もあるものの、郊外の北部ニーラム川沿いの渓谷地帯は壊滅的な被害を受け、道路のアクセスも寸断され、援助も届いていない地域がまだある。特に被害の大きい山間部では農業用水路やかんがい施設、橋、道路などが破壊され、長期の経済活動と復興への悪影響が心配される。
同上

【国際機関・援助団体対応状況】
ムザファラバードにおいて国連は人道援助調整事務所(OCHA)により緊急援助全般の調整と情報提供を行っている。UNHCRは住居、UNICEFは教育と水・衛生、WHOが医療、WFPが食糧、UNJLCによって輸送がそれぞれ担当されている。

現地AJK州政府は、ムザファラバード市内の自然発生キャンプの被災者を衛生環境面に配慮した計画的に開設されたキャンプに移動させる方針で、新キャンプ開設を全力で進め、各団体にも協力を求めている。
一方、11月末よりAJK州キャンプマネジメント機構(Camp Management Organisation, CMO)が新たに設置され、キャンプにおける被災者支援の全体的調整とキャンプ用地確保などを担当している。なお、これまでの州救済委員会はキャンプ以外の被災者への支援を担当している。

HICP "Who Does What Where _By Organization"、及び現地関係者の聞き取りなどから
事業概要

事業概要
【背景】

2005年10月8日の地震発生直後から、ムザファラバード市とその周辺部には多くの自然発生キャンプが被災者により建設されている。しかし、こうしたキャンプは無計画に建設されたため、水・衛生施設やコミュニティー空間もなく劣悪な生活環境の下での暮らしを余儀なくされており、今後感染症や、これから迎える厳冬期には健康悪化や凍死などの危険性が懸念されている。また、狭隘な土地に建設されているため、各テントの間隔が非常に狭く、火災発生時には大きな被害を生む恐れがある。このためAJK州政府は自然発生キャンプの閉鎖と被災者住民の新しい計画設置されたキャンプへの移動を優先課題として新しいキャンプを各援助団体に求めている。
しかしながら、これまでに確認されたムザファラバード市内外のキャンプ30のうち、計画的に建設されたのは2ヶ所だけであり迅速な対応が必要である。こうした事情を受けて、同市郊外のタンドリ地域においてジャパン・プラットフォーム参加団体の主導により「キャンプ・ジャパン」の設置が進んでいる。

【事業目的】
上記のような現地情勢を受け、本支援では、現在、キャンプ開設に向け整備中の「キャンプジャパン」(12月24日予定)における円滑なキャンプ運営のために必要な業務の確認と調整を行なう。「キャンプジャパン」を統括するジャパン・プラットフォームによるキャンプ運営フレームに沿って個別NGO、現地行政府等が展開する支援事業に対し、裨益者ニーズの反応を集約し、運営サービスの向上に繋げるとともに、本来の生活主体者である入植被災者による自治体制の構築支援を行うことにより、長期にわたるキャンプ生活の安定化に資する。
また、現実に補完する必要のある、或いは予見される行政サービス(治安維持、ゴミ処分、汚水対策等)の代替を担うことにより、既存行政サービス及び周辺環境との調和の取れたキャンプ運営に資する。

【事業内容】
キャンプ維持管理
本事業においては、キャンプ内における自治補完業務として以下のような支援を実施する。

  1. キャンプ住民登録と背景・属性調査
  2. キャンプを良好に維持するために必要な行政との連携・調整
  3. 住民代表の組織化と連絡・相談
  4. 水衛生施設維持・管理(イニシャル期については、設置団体対応)
  5. 各施設(含む個人テント)の補修・管理(イニシャル期については、設置団体対応)
  6. 子どもや女性などの弱者の保護(プロテクション業務)
  7. キャンプ内での安全管理
  8. ごみ集積場の維持・管理及び処分
  9. キャンプ周辺部住民との調整

そして、これらの事業は国際スタッフによる指導の下、現地NGOと密接に協力・連携してキャンプの被災者住民へのきめ細かいニーズへ対応し事業を実施する。同時に、現地行政との連絡調整、支援の漏れのないように国連機関、各団体と協力・連携体制を確立する。

事業実施方法
本事業は、ピースウィンズジャパンとJADE―緊急開発支援機構、両団体により協働で実施する。
事業実施の責任を担う本部機能は、PWJが受け持つ。JADEは連絡調整スタッフをPWJの本部事務所に常駐させ、事業実施に必要な連携をとる。
現地においてはJADEが事業の実質的な運営を担う。団体代表が現地に常駐し運営・管理を行ない、国際スタッフ1名が現地に入り、次期事業に向けての調整業務を始める。PWJは事業責任者と国際スタッフ(計2人役)を現地に派遣し、事業立ち上げに関する調整の補完業務、および次期事業の調査を行なう。
また、現地においては現地NGOのAl Mustafaと協力して支援を実施する。住民のニーズ把握とタイムリーな支援提供に努める。
契約、体制上における事業の最終実施責任団体はPWJであり、事業実施に必要な権利義務関係の詳細は、両団体間にて覚書を結ぶこととする。

  事業期間 2005年12月26日〜2006年1月9日(15日間 )
裨益者計 1800人 ※裨益者/最大執行人役〜
※事業費(直接経費)/最大執行人役〜
事業内容 地域名 計画数値 裨益者 事業費
ムザファラバード
タンドリ
キャンプ自治補完 300世帯
1,800人
136,000円
※キャンプ300世帯(1世帯につき6人、裨益者数1,800人想定) 合計 136,000円
執行体制状況

現地執行体制
ムザファラバード事務所は、本事業の統括機能を担い、事業の運営管理のみならずJPFおよびキャンプジャパン参加NGO、UNHCR、Al Mustafaその他各機関との調整を行う。
現地代表はムザファラバード事務所を拠点としながら各機関との調整、情報の収集にあたるとともに事業運営全体を管理する。アドミニ担当は事業全体の経理全般を担当し、業務調整コーディネーターはそれぞれキャンプ維持管理事業の事業実施・モニタリングを管轄する。
必要に応じてイスラマバードやその他地域にスタッフを派遣し、物資の調達やビザや車両手配など移動サポート、およびパキスタン政府との連絡調整を行う。

    人役計 従事業務 事業費(人件費)
本部人役(東京) 3人役 事業統括(1)、業務調整(0.5)、東京担当(1)、会計(0.5) 602,550円
現地人役計 9人役 765,050円
  国際スタッフ人役 2人役 現地事業統括、業務調整(1) 479,050円
現地雇用人役 7人役 キャンプ・マネージャー(1)、キャンプ・アドミニ担当(1)、会計(1)、プロジェクト・オフィサー(1)、マネージャー(1)、業務調整員(1)、事務補助(1) 286,000円
合   計 1,367,600円
国外連携先 団体名称 連携状況
  NGO Al Mustafa カウンターパートとして提携、協力予定の現地NGO
Oxfam UNICEFの調整で水・衛生分野での提携、協力
現地行政 政府連邦救済委員会 支援の全般的な調整
AJK州キャンプマネジメント機構 キャンプ開設地の選定、キャンプ住民となる被災者の選定、キャンプ用地確保、支援と調整
AJK 州救済委員会 キャンプ以外の被災者の支援と調整
ムザファラバード市 ごみ収集処理等行政サービスの提供
国際機関 UNHCR キャンプ運営全体における調整
UNICEF 水・衛生分野における調整
総事業費 5,380,100円 財源状況(自己財源:0円、JPF財源:5,380,100円)
事業スケジュール
活動内容
初日〜7日 イスラマバード ジャパン・プラットフォーム現地代表、NICCO、JCCPとの業務調整
ムザファラバード ジャパン・プラットフォーム現地代表、NICCO、JCCPとの業務調整
8日目〜20日目 ムザファラバード キャンプ自治補完業務の開始と、次期事業のニーズ調査開始